あぁいそがしい(ーー#

今日は気の毒な
おじさんの話をします。

東京のM駅前には
駐輪場がたくさんあって
おじさんは、そのうちの一つの
管理人さんでした。

”でした”というのは
ほんの数日見かけただけで
すぐにいなくなったから、、、

おそらくは苦情が殺到して
戦力外通知を受けたに
違いないのです。

はじめて見かけた日、
工事中のような不協和音が
駐輪場に響き渡っており、
発信源に、頭から湯気を出す
おじさんがいました。

なにをしているのか(ーー?

無秩序に停められた
無数にさえ思える自転車たちを
後輪が一直線にそろうように
並べなおしているのです。

地面から25センチ持ち上げては
叩きつけるように置くものですから

「かしゃん!かしゃん!、、、」

規則的な機械音が
おじさんの怒りを表してます。

利用者は目を合わせないように
遠巻きに避けて歩いてます。

おじさんは一列終えると
駅員さんの指差し確認よろしく
満面の笑みを浮かべますが、
いかんせんきっちり並んだ自転車は
あとから停めるのも取り出すのも
都合が悪いのです。

したがって利用者は
おじさんの目を盗むようにして
元の無秩序に直します。

おじさんの仕事は
自分の潔癖症を満足させる以外、
なんの役にも立っていません。

(おまけ)こうなっちゃうと
生きている暇がなくなりますよ

まぁ、嫌になって
自分から辞めたのだったら
まだ救われるのですが、
おじさんと同じようなこと
私たちも気づかずに
やってないでしょうかね(ーー?

ではまた