それを誰が決めるのか?

銀行の窓口って使いますか?

私など、使いみちが少ないせいか
すべてATMで用事が足りますし、
その方が速いし快適だと思っています。

ところが、ATMが発明された
1960年代の銀行では
ちがう考え方をしていたようです。

すなわち、
「お客さまが当行をご利用下さるのは、
ひとえに窓口の、アットホームな
接客のたまものであって、
無機質な機械なんぞに
大切なお客さまの相手はさせられない!」

接客業の心構えとしては
立派と言えなくもないですが、
実はこの手の勘違いが
「サービス」を歪めているのです!

実際、ATMが本格的に普及したのは
1980年代に入ってからでしたが、
フタを開けてみたら、
お客は無機質で正確で迅速な
「機械なんぞ」を喜んだのです!

そもそもサービスは、する側とされる側と
どちらのためにあるのでしょう?

サービスも商品ですから
する側のためにあるとも言えますが、
する側の都合に合わせていたら
そもそもサービスでなくなります。

大手家電量販店では
たとえばi-podひとつ買うにも、
カードだ保証だ、なんだかんだと
ひと昔前より時間がかかって仕方ない。

コンビニで買い物するにも、
やれ●ポイントカードはとか
やれ袋は一緒で大丈夫かとか、
(そもそも大丈夫とは何ごとですか?
袋が欲しかったら”ダメです”と
答えるのでしょうか?)
やれお箸は何ぜんでしょうとか
やれレシートはどうしましょうとか、

そんな会話がわずらわしくて
コンビニに来るということくらい
察してもらいたいものです(ーー;

それなのに、
「きめ細やかな心遣い」を
押し売りすることに命をかけている。

1960年代の銀行と
まったく同じですね。

私たちも、自分のしている工夫が
自分のためだけに行われていないか、
ときどき振り返って
考えてみる必要がありそうですね。