目標なんて要らない

昨日から年末年始向け
肩のこらない特別モードに
切り替えたところ、

「お勉強モードは嫌だから
しばらくこのままにして!」

というご意見を頂き、
ちょっと複雑な気分ですが、
今日もふわふわ行きます。

ある本を読んで以来、
私は基本的に
目標を立てなくなりました。

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いわゆる頭のいい人は、
いわば脚の速い
旅人のようなものである。

人より先のまだ行かないところへ
行き着くことが出来る代わりに、

途中の道程、
あるいはちょっとした脇道にある、

肝心なものを
見落とす恐れがある。

-寺田寅彦-
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私が読んだのは
寺田氏の本ではありませんが、
同じことを言っています。

目標を上手に立てれば
誰よりも先に到達出来る代わりに、
予定していなかったものは
切り捨てる事になります。

実際そこが肝心なところで、
「脇目もふらずに」という言葉は
ほめ言葉として使われますね。

でも私としては
切り捨てた「脇目」の中に
捨てるにはあまりにも惜しい物が
ある気がするのです。

中国にはいまでも
仙人修行をする人たちがいて、
私が読んだのは
ある人の体験記でした。

いちばん印象的だったのは、
その人たちが山登りをする場面で、
頂上にこだわらずに
中途半端なところで落ち着いて
食事にしたのです。

私たちの常識では
登山といえば頂上制覇で、
途中で引き返すのは
無念のとか、
勇気ある撤退とか、
なにしろ言い訳をつけて
語られる事ですね。

でも仙人を目指す人たちは
結果に執着することなく、
だからこそ反対に
常人が到達できない境地に
行ってしまうのです。

別に仙人を目指しませんが、
(なれたら楽しいです!)
私は細かい目標を捨てました。

使い分ければ好いのではと
この頃では思っています。

つまり小さなところ、
例えば資格をとるとか
学校に入学するとかならば
きちんと目標設定をして、
人生やライフワークなど
より大きな場面では、
サプライズを喜ぶ余裕を持って
成り行き重視もありかなと。

今はそう思ってますけど
もしかしたら怠け者の
言い訳かもしれませんね。