ソクラテスは惑星か?

恐怖と恐怖症について。

たった一文字の違いですが
まったくの別物です。

恐怖とは、現実もしくは想像上の危険、
喜ばしくないリスクに対する
強い生物学的な感覚と説明されます。

つまりそこには、
一応危険とかリスクといった
対象が存在します。

「イワレのない恐怖」
などというのもありますが、
相手がハッキリしないだけで
同じ反応です。

 

一方で恐怖症というのは、
いろんな説明が成り立ちますが、
例えば”犬恐怖症”という人、

ドーベルマンや狂犬病などなら
確かに危険が伴いますけど、
室内犬に恐怖を感じるというのは
考えたら妙な話ですね。

確かにウルサイですが、
危険やリスクはありません。

実は本人たちにも
そのことは十分すぎるほど
解っています。

「こんな小さな犬相手に
何を怖がる必要があろう!?」

しかし、チンが来ただけで
脂汗が出てきたり逃げ出したり
大騒ぎになります。

 

何が起こっているのか?
答えは潜在意識内の
論理的つながりにあります。

普通の意識状態の論理は

・ソクラテスは人間である
・人間はいつか必ず死ぬ
・よってソクラテスもいつか死ぬ

と言った、三段論法的な
積み重ねの上に成り立つものです。

ところが潜在意識の論理では

・ソクラテスもいつか死ぬ
・惑星もやがて死をむかえる
・よってソクラテスは惑星である

極端に言えば、このような
意味のないつながりを示すのです。

よって潜在意識下で
犬と恐怖が結びついたなら、
ドーベルマンもチンも
犬というだけで恐怖です。

 

この性質が解ってしまえば
恐怖症を脱洗脳(?)できるだけでなく、
もっと積極的な利用法ができます。

あなたも多分
お聴きになった事が
一度や二度はあるでしょうが、
脳は現実とイメージを
区別できません。

だから上手にイメージすると
現実の出来事のように
その後に影響を与えられるのです。

これがいわゆる
アファーメーションとかイメージ法が
有効になってくる仕組みです。

このように、困った性質も
上手く使えば強力な武器として
働くことが多いです。

折にふれて紹介しますから
どうぞお楽しみに。