旅行者でなく、住人になりたかった

珍膳も毎日向かえば味旨からず
– 楠木正成 –

慣れと言うものは恐ろしいもので
初めの感動は、そう長くは続きません。
去年、ひょんなことから
念願の南の島での暮らしを手に入れ、
今年はさらに、事が上手く運んで
離島に転勤になりました。
コトー先生の島ではなかったけど
ビギンさんの故郷の住人となる事ができて、
川平湾近くの絶景に位置するホテルが
現在の勤め先です。

常連さんも多いけど
初めて旅行出来た人も勿論多く、
実は一目でわかります。
寒かったり、天気が荒れ模様でも
浜辺ではしゃいで
写真を写しあったりするから。

これだけ綺麗な海を見れば
それが普通の反応とも言えるのですが、
私は旅行に来たかったわけではなく
地元の人がそうであるように
当たり前にそれがある生活に憧れ
やっとそれが実現したわけであって、
考えたらそれは
なによりの贅沢なのでしょうね