きみは独りじゃないって言われても

唐突に想い出したことを
忘れないうちにシェアします。
あなたにも万が一
必要があるかもしれません。

ホントに、なぜ今頃あんなこと
想い出したのでしょう?

もう20年ちかくも前のことで
それに当時は、それほど大した事だと
思わなかったはずなのに。

そのとき私は大学に入って
はじめての秋を迎える頃、

ご存知のように大学では
語学クラスを除いては
サークルでも入らないかぎり
一人きりになる機会が多く、
それが嫌なら学食でたむろしたり
初めから約束をとりつけたり
いろいろ工夫するわけです。

私は孤独を愛するタチで
単独行動を好としておりますが
ある日どうしたわけだか、

たぶん秋風のせいでしょう、

人恋しくて胸がそわそわと
なんとも居た堪れなくなりました。

今と違って
携帯電話などない頃で
さてどうしたものか
どこかに知った顔はないかと
キョロキョロしても、
知らぬ顔どうしが
いかにも楽しげに通りすぎて
ますます孤独が強まります。

やけになって、
普通は誰も昇っていかない
教授棟の屋上に出てみたところ、
嘘のように先程までの
あの胸騒ぎがなくなりました。

知らぬ顔に囲まれるより
誰も居ないほうが孤独を感じないと
そのとき不思議な気持ちとともに
学んだのでした。

だからどうという事でなく、
ただ、ゲーテさんが同じことを
もっと簡潔に言ってました(^^;

誰一人知る人もない人ごみの中を
かき分けていくときほど、
強く孤独を感じるときはない。
- ゲーテ -

ではまた、明日!