忘却の彼方はどこにある?

良い記憶力はすばらしいが、
忘れる能力はいっそう偉大である
– エルバート・ハバード –

私は人一倍記憶が強くて、
というより、興味の対象が細かいので、
友達によく呆れられたりします。

そんな私でも色んなことを忘れて
何かの拍子に、夜、布団の中とかで
ふと恥ずかしい記憶が蘇って
「あぁぁぁ!」と
叫び声をあげたりして、
細かく全部覚えていたなら
とてもまともには居られないでしょう。

また、桁違いに転職したり
同じ会社でも部署を移動したりして
新しい仕事を次々と覚えましたが、
あれだって、直前の仕事や同僚の名前を
片っ端から忘れたからこその芸当で、
全部覚えていたら次へは進めない。

それから、忘れる能力は
自分ばかりではなく他人も救っている。
これは別に、約束や借りた金ではなくて、
先輩の中にひとり、私より記憶が強く
細かい人がいるのですけど、
あんな風に何でも覚えられていたら
とても気まずくて
おいそれと遊びにも行けません。

忘れるって、凄いものですねぇ。
それではまた、サヨナラ、サヨナラ、さようなら