乾杯しましょうか ?

年末に居酒屋で、
思い出したことがあって、
今日はそのお話から。

普通のサラリーマン時代から
付き合い酒は大っ嫌いで、
自分の歓迎会すら欠席でしたが、
ときにはどうしたって
断り切れないときもあって、
そんな時に困るのは、

例えば乾杯の音頭があって
みんながグラスを持ち上げたとき、
それを周囲の人達と
実際に接触させるべきか、
形だけでOKなのか
見当がつかないことでした。

「なにをそんな小さな!?」

と思われたでしょうが、
それに始まって最後までずっと
どう振舞うべきか困るのです。

気の合う仲間と行くときと
何が違うというのか(ーー?

前にもどこかで引用した
ミラーニューロンという神経細胞が
どうやら関係あるようです。

脳内の神経細胞の一種で、

「他人の行動を自分の行動と認識する」

という、訳の分からない性質を
持っているらしい。

(頭のなかのことなので
「らしい」がつきまといます。)

その性質から起こってくるのは、
例えば「あくびが伝染る」といった
行動が似てくることがひとつ。

眠いからあくびするだけでなく、
あくびでリラックスするから
眠くなるという側面もあります。

他人のあくびを疑似体験して
自分もリラックスして
実際に眠たくなった結果として
自分もあくびするという
興味深いサイクルです。

それから、他人の行動が
ある程度予測できるというのも
この細胞の働きです。

つまり先程の乾杯の場面で
周囲の人の行動を
自分の行動として認識すると、

その後本当に乾杯するか
形だけクイッとやって
おしまいなのか判るわけです。

親しい仲間となら
互いに相手を疑似体験して
動作が揃うのですけど、

距離を保ちたい会社の同僚とは
体験を共有したくないという
無意識の反抗があるために
行動を予測できないようです。

よくチームメイト同士で
ハイタッチをしていて、
一人だけ空振りしている人が
いますよね(^^?

嫌っているか嫌われているか
あるいは両方の理由で
浮いてしまっている状態ですが
よく似たからくりです。

 

さて、この性質は使えます。

嫌いな人と似てくるのは
誰だって嫌ですよね?

その人のことを考えて
その人を疑似体験すると
その人に似てきます。

それが嫌ならば逆算して、
その人を疑似体験しないこと、
つまりその人のことを
考えないに越したことは
ないということです。

ちょっと意識してみて下さい。

ところで年末は
特別なかよしの集まりでも
なかったんですが、
拒否反応まではなかったので
予測が当たりました(^^